祝 温泉旅行一泊編突入!!! 八雲さんが同伴者っていうか保護者ってのが、嬉しくて嬉しくて堪らないです。赤間が関編もそうだったんですけどね。子供たちは目一杯オカマッポに仕事を押し付けてくれればいいさー! ウィスキー入りのコーヒーとか三人が飲んじゃってへべれけ化して、それを八雲さんが三人抱えて寝台に連れて行くの。瑠璃男と帝月はひとつの部屋(←重要)の彼らの寝台に横たえて、いざ天馬を自室へっっ! 「……そんな無防備だと襲っちゃうわよ」 なんて脅してみても、ぐっすり熟睡中の天馬は可愛い鼾をたてながら八俣さんに縋りついてしまって、なんだかもう据え膳以上の状態に逆に手を出せないといいですが。 ええと。新章突入という目出度い回だったんですが、思いっきり八雲さんの行動に気になってしまって、四回くらい読んでやっとストーリーを把握しました。成る程、大佐の知り合いのお宅に行ったんですね。どおりで旅館らしからぬ旅館だと……。こんなんじゃ客来ないんじゃないか……と勝手に不思議がってました。 新章の新キャラをさらっとみて思ったことは、零武隊隊長の知り合いだけあってまともな人間がいないあたりがすっごく嬉しいです(←何気を期待しているんだか)。 髭が逞しいおじいさん。いかにも財産目当てで結婚しました的な若妻。その二人だけでもかなり異様な雰囲気なのに、夫婦に気圧された客人たちの耳に獣の声が響く。 そしていきなり現れる女の子。四つん這いになって家中逃げ回って、到着したばかりの客人の胸をつかみ、じっと顔を覗き込む――― のに。 「少しばかり変わったところがございまして…… いや お恥ずかしい限りです」 ……うーん。 凄いサラリと流された。おじいさんにかなりの勢いで流された。 お恥ずかしいの一言でなんかすべて納得させられてしまったヨ。 奥さんの方も「あらあら すっかり天馬様をお気に召しちゃって……」って美しく語ってます。 ……夫婦揃って、あの流されっぷりには逆に清清しいものを感じます。「山奥の獣の城に捕らわれたお姫様のようだと」とか言ってますが、いやいや、あんたたち良い夫婦だよ、ぴったりさねぇ、とつい思ってしまいました。 多分あの文石は若妻の子ではないような気がしますが、どうでしょうか。今後の展開が楽しみです。 ***** はい。 なんか上記したように、正直、八雲パワーにやられてかなり何度も読み返すまで話が理解できませんでした。 だって、だって、あんなに活躍した八雲さん、ひ、久しぶりだし……っ。天狗編でもちょこちょこ出てきてたけど、こんなに一杯出てくるなんて予想もしてなかったし……。ほんと、お仕事しない警視総監でよかった! もう、大変嬉しかったです。ありがたやありがたや……(泣)。 なんか目の前が涙で曇ってまともに語れないので、『勝手に best of 八雲 in 31st』でお送りしたいと思います。 ++Best 4++ 期待を裏切らない悪趣味な着物 (375頁) ええと。375頁を開いた瞬間、思わず後ろのお姉さん方と同じ顔になってしまいました。 っくぅ……可愛いよ。なんでウサギなのよ。可愛いよ、可愛いよあの兎……。あのチューリップ型の手は反則だ!! そしてこんな可愛いウサギが載っているのになんて悪趣味なんだろう……! 悪趣味の度合い的にあの薔薇の着物を超えるか超えないか微妙なところですが、個人的にはこっちの兎を推したいかも……。だってあのキュートな兎の後ろに『亀』って筆字なんですよっ!? 誰、そのすごいミスマッチを考えた人はっ!? この着物が売っていることもかなり衝撃ですが、これを見て「晴れ着」と言い切った瑠璃男にも衝撃でした。 晴れ着……いや、ハレギだったのか、そうか………そうか…………? どこから見ても罰ゲームにしか見えません。 帝月と瑠璃男も相当あれだし、八雲さんもかなりあれなのに、新橋駅で軍服姿で待ち合わせをする天馬の度量は本気で感服します。現地集合にすればいいのに。 ++Best 3++ 「まあ! じゃあ宿代踏み倒しているわよ あの女!!」 (377頁) そうか。やっぱりそうかっ。大佐はそういう悪人だったのか……っ! このコマ、瑠璃男・帝月・八俣の大佐観が聞けてちょっと嬉しかったです。 あと、八雲さんが大佐を呼ぶとき「蘭」って呼び捨てにするのが個人的にかなり萌えます。 ++Best 2++ 「なんってたって……」の八雲さん (375頁) ……すみません。一瞬、天馬君って本気で八雲さんとは初夜なのか疑ってしまいました。つーか、この蛇絶対食ってるよっ! 食っちゃっているよこの顔っ。 いや、仮に今回が初夜だとしたら、確実にこの日のうちに食われそう……。 こういう超絶悪人面、惚れます。 ++Best 1++ 「フフ…… ここならどんなに天馬ちゃんが悲鳴を上げても聞こえないわね 完全犯罪ね。」の八雲さん (379頁) 堂堂の一位を掻っ攫っていきました。 何度読み返しても、大好きですこのコマ。よしコピーして定期入れにいれて魔除けにしておこう。なんか魔除けのつもりでいつのまにか自分が犯罪者化してたりして。実は定期いれ、丸木戸パパと零武隊がすでに入っています。喧嘩しないことを祈ります。 悲鳴を上げても……ってすでに悲鳴を上げさせるところ前提なのが怖い。つーか完全犯罪を目指しているあたりがとても怖い。同意の上での行為に及ぼう、というか、一応相手の意見も尊重してという図式が脳内にかけらも無さそうです。 珍しく瑠璃男と同じことをつっこみました。 そして坊ちゃんの意見に激しく同意です。 でも天馬ってそういうことしないから、余計に手を出しにくいんだよね……。 胸にともった八雲パワーを使って今年の夏を乗り切ろうと思います。(去年も同じようなことを言っていた気がします) やっぱカッコイイ、オカマっぽ。 ***** なんか今月の感想は少し感想以外のことで長くなります……すみません。 最後のページの大佐と丸木戸の会話を読んでいて、ちらっと下らない裏設定を考えてしまいました。次回の予想というか、ちっとも予想じゃないというか……。 軽く聞き流していただければ幸いです。 ええと、天狗編の前に、実は零武隊がこの銀狼館に行っているんです。 『大佐アンド零武隊がこの家に遊びに行って金目のモノを壊す。 文石ちゃんを零武隊にスカウトに来たとか。 文石に挑発された隊員たちが箪笥を一棹、大佐がステンドグラス三枚破壊。 被害総額は四桁くらいで。 ↓ その支払いを要求される。(当然) 誰に対してもとことん高圧的に出る零武隊が一蹴されるくらいに、あの奥様に徹底的に嬲ってくれると信じてます……。 ↓ 勿論予算の下りそうにない出費、自腹を切るには高すぎる。ので、隊員たち四名に無料奉仕させることで話をつける。』 という前提というか流れがあって、四人は実は執事かメイドとして銀狼館に仕えているんですよ。 天狗編が忙しくなって一月くらい零武隊から音沙汰がなくて、忘れられたんじゃないかと恐怖におののく四名から手紙(催促状)が届く。しかもその後尾には『これ以上ここに勤めさせたら大佐の悪行を参謀本部に密告します』とか怒りの一筆が添えられていたり。 その手紙を見て顔を青くした大佐は、直ぐに天馬たちを派遣。瑠璃男と帝月は顔がいいので保険として送ったわけです。(そんな天下のカミヨミを……) 「大佐! あんたあの館に天馬くんを放り込んだんですか?」 (訳:自分の借金払いのために息子つかったんですか?) 「そうだ (訳:使えるものを使って何が悪い?) 天馬にはどんどん実践を積んでもらって早く一人前になってもらわんとな」 (訳:何をされてもいい経験だ。ていうか、あそこの家の娘か妻を誑し込んでこんで借金をチャラにしてもらってくれればいいんだがな……) 「一人前って――― その前につかいものにならなくなっちゃったらどーすんですかっ!」 (訳:お前の借金はお前で払えよ) 「銀狼館――― 過去に零武隊の密偵を四名潜入させたが……戻ってきた者は誰もいない」 (鋭い教授のつっこみを無視しつつ無理やりまとめる) 「あったり前でしょう。あんた幾ら分破壊したんだと思ってんですか。 四人が誠心誠意働いたって一年かかるってあの時散々いわれたでしょうが」 「だって人数足りなくなったのが今更バレそうでやばいんだもん。 軍人を勝手に無料奉仕出したら、絶対元帥が文句を言うよなー。 アーやだやだ。これだから暇な老人はろくなことしないから鬱陶しい。すぐ小言だし注意だし。天狗の件で帝を使った噂を流しただけで昨日一日中怒られっぱなしだ。ふん、面白くない」 「……今の会話聞かれていたらそれだけでどやされますよ。 ていうか、少しは反省したらどーですかイロイロと」 「反省? 私の行動に何か問題があるとでも言うのか? お前の方が、『天狗と直接対決ですかっ!? じゃあ今年の予算半分かけて作った仕込み鎧着てって下さいね。いやー、面白半分に作ったのが役に立ってよかったよかった』とか反省しどころ満載なくせに」 「むっ。 結果的に役に立った先見の明を褒めるならともかく、なんで反省しなきゃいけないんですか」 ***** すみませ……っ。 で。この変な妄想はもうちょっと続いたりします。 天狗編では真と炎様が最後のほう(三十話とか)出なかったので、実はこの家で執事見習いやってたんじゃないのか!? あ、でも、なんか執事は学校とか行ったりしないとなれないので、メイドでいいです。丸木戸教授特製男でも着れるメイド服〜、みたいな物を着込んでいるんですよっ。そしてせっせとマメに働いていたり。 真は勿論、炎も物凄く似合わないけれど、なぜかメイドさんたちには馬鹿受けで、普通になじんでしまって欲しいです……。 大佐からは「一ヶ月位で金の工面をするから、いいから素直に働いておいてくれ」と命令されて。文句を言う隙もなく銀狼館に囚われの身に。 「お嬢様がまた逃亡を……っ!」 廊下に響き渡る絶叫。その声を背に受けながら、一人の少女が荒々しい動作で床を強く蹴った。まるで一匹の狼のようにしなやかに肉体を跳ねさせながら、一直線に疾駆する。声を上げた女中もすぐさま後を追ったのだが、勝負になるはずもなかった。 窓から漏れる月明かりに照らされた少女は、人というよりはもはや狼だった。両手両足の四足歩行で俊敏に動き、目は大きく見開かれ、薄く開いた唇からはうめき声が漏れる。だらだらと唇からは唾液が漏れていたが、彼女はそれはまったく気にしない。 と。彼女の進行方向の廊下の奥、窓から差し込む光の下に、男のシルエットが浮かんだ。明かりが少し強ければ、その特徴的な赤い髪の色まで見えたことだろう。 一瞬。 強烈な気を感じた娘が、急に止まる。彼のテリトリーに踏み込んだ瞬間、全身から不気味に汗が噴出した。止まれ、と、まるで脳内に直接響くような張り詰めた空気。言葉を理解する人よりも、本能で感情を理解する獣の方が気には敏い。 憎憎しげにその邪魔者を睨み付けた。 行くべきか、戻るべきか。獣は必死に男を値踏みしていた。 「メイドAが命をかけた勝負に… 貴様はすでに負けている…」 娘の迷いを目から読み取りながら、炎はゆっくり腰のものを引き抜く。 手に一本ずつ持ち、その柄尻を額の前で合わせた。 かつん。と小さな音がする。 それが合図となった。 獣は直進を選ぶ。 炎は大きく振りかぶる。 娘と男はほとんど同時に床を跳躍した――― 「超技 秒切り!!!!」 一閃。 文石の全身から力が抜け、ばたんと床に崩れ落ちた。 炎はすっくと立ったまま、ぶん、と箒と長ネギを腰に戻しながら静かに呟いた。 「安心しろ。峰打ちだ」 言い終わると同時に。 むくっと文石は起き上がり、再び駆け出す。 直ぐに彼女の姿は見えなくなり、廊下はまたもとの静寂が訪れていた。十数秒遅れて、メイドAが息を切らせながらとうとうたどり着く。 「炎殿っっっ! 長ネギと箒で峰打ちしてもしょうがないじゃないですかっ。 ちゃんと捕らえておいて下さいよ!」 「お。すまん」 スカートをたくし上げて大またに炎は走り出す。腰には二等の刀のように、長ネギと箒をぶら下げながら軽快な足取りで少女の後を追いかけた。 元気っ子のメイドと元気なお嬢様の夜は、こうして楽しく更けていくのであった―――。 真も炎も天馬たちの到着は知っているんですが、己のあまりの格好に名乗りを上げられないでモキモキしていたらいいですね。 「し、真。迎えが……来たみたいなんだが!」 「っくそ…… 大佐めぇっ!」 とか381ページの一番下のコマの壁の後ろでやってたり。後で帝月と瑠璃男にばれて思い切り馬鹿にされる大人とかも面白いかも。 ***** 後半部分の話を考えていたらなんだか凄く時間が過ぎてしまいました。 真のエプロンメイド姿が凄く気に入ってしまって……。それから、四角い部屋を四角く掃くきちんとしたメイドさんだろうなぁーとか、八百屋に行っても好きな野菜しか買ってこないんだろうなぁーとか考えていたら思いのほか話が膨らんでしまって。炎は文石と義兄弟の契りの杯とか交わすくらい仲が良くなっていそうですね。「お前、なかなかタイツの違いがわかるな」「くぅん」とかほのぼのとタイツ談義をしたり(笑)。 実際は18日に買えて、18日は八雲オーラで12時くらいに早く寝たんです。良い夢がみれました。きっと八雲オーラのおかげです。 あんまり本編の感想になっていなくて申し訳ございません。 次からは人狼の話みたいですが、とても楽しみな始まりだと感じました。(←これが一番まともな今回の読書感想です) でも、文石、初めから死亡フラグが……。 ここまでお付き合い下さり、本当にありがとうございます。 |